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マラソン大会参加者がミツバチに刺される

  • 2008-04-06 (Sun) 23:10
  • 社会

佐賀の市民マラソン大会で、ランナーがミツバチに刺され、32人が手当てを受けたそうです。

東京新聞:32人ミツバチに刺される 佐賀の市民マラソン大会

6日午前10時50分ごろ、佐賀市大和町の路上で、市民マラソン大会の「さが桜マラソン」に参加していたランナーが次々とミツバチに刺された。佐賀広域消防局によると、男女32人が病院で手当てを受けたが、いずれも軽傷。

 大会事務局によると、刺されたのはハーフマラソンの出場者で、先頭集団の後方に位置していたグループが11キロ地点に差しかかったところで、ミツバチの群れに襲われた。

 現場は嘉瀬川の土手沿い。周辺には養蜂場があるほか、イチゴ農家がビニールハウス内に受粉用としてハチを放つことがあるが、関連は分からないという。

セイヨウミツバチもニホンミツバチも、攻撃性は強くなく、刺激を与えな い限り、人を刺すことは少ないと言われていますが、このミツバチ群れが、 なんらかの理由で刺激が与えられ、興奮していた状況だとすると、今回の ようなことも起こりえるのでしょうね。今回刺された方は、どなたも軽傷 だったということでなによりです。

攻撃性は弱いといっても、見方を変えれば、刺さない(働き蜂の)ミツバ チはいないわけなので、刺激しないように注意する必要があります。巣の 近くをドタドタ走って、巣に振動を与えると、興奮させてしまうかもしれ ません。

ミツバチの毒針は、釣り針にあるような「返し」があり一度刺すと抜けな いため、毒針と、針の根元の毒袋(毒嚢)が刺された側に残ることになり ます。

刺したミツバチは、針と毒嚢が抜けてしまい、死ぬことが多いようですが (必ずしも、その場で死ぬというわけではありません)、一匹のミツバチ が刺すと、針とともに残った毒袋から警報フェロモンが散布され、それが 他のハチを攻撃行動に向かわせ、結果として、ハチが集団で刺しにくると いうことになります。

ちなみに、ミツバチに刺されたときは、針が残っているなら、毒袋を摘ま ないように、速やかに針を取り除きます。毒袋を摘まないというところが ポイントで、不用意に指で摘むと、毒を押し込んでしまうことになりかね ないので、爪などで横に払い落すのがよいようです。

ミツバチの攻撃性が強くなるときはいつなのかを調べていたら、餌の少な い寒冷期には攻撃性が強くなるという性質があるようです。寒冷期には、 巣に近づいただけでも、刺すことがあるとか。餌が豊富なときは、攻撃行 動よりも採取行動の方が優先したほうが、群れにとっては有利に働くから ですかね。

あと、老いた蜂は、若い蜂よりも攻撃性が強いようです。進化生物学など では、このことを説明する理論が、きちんと研究されているのかもしれま せんが、素人が見当違いの妄想してみます。ミツバチは、一度刺すと死ん でしまいます。若いミツバチの個体は、まだこれから働くことができる時 間が長いので、敵を刺して死んでしまうと、集団にとっての損失が大きい ですが、老いた個体は、もともと残された労働時間が少ないわけなので、 敵を刺して死んだとしても、集団にとっての損失は、より小さく済む。な どと妄想すると、物悲しくなります。

場所によると、4月に入ると、ミツバチは、分蜂(ぶんぽう)といって、 巣別れの時期が始まります。次のページは久留米地方で4月上旬に分蜂が見られることを伝えているので、 今回のマラソン大会で遭遇したミツバチの群れも、分蜂した群れだったのかも、と思いました。

分蜂は、ミツバチの群れが大きくなると起きる繁殖活動の一つで、巣の中 に、もう一匹の新しい女王蜂が出現することから始まります。新女王蜂が 出現すると、もともと巣にいた旧女王蜂は、巣の約半数の働きバチに連れ られ、新女王蜂に巣を明け渡し、新しい巣を作るために出ていきます。

分蜂の際、出巣した蜂が集まって、ボール状の集団となったものが野外の 樹木上や家の壁に見られる場合があります。やや強烈な画像ですが、次の ページに分蜂の様子が紹介されています。ハチの集団を見たくない方は、 ショックを受けるかもしれないので、見ない方がよいと思います。

以下は、分蜂(swarming)のYoutubeの映像です。見たい人だけ見てください。

分蜂時のミツバチの集団が、都会に現われると、大騒ぎになることもあり ます。次のニュースは、昨年2007年5月に京都市であった出来事を伝える もので、分蜂時のミツバチの集団が信号機に群がったというエピソードで す。

ミツバチの大群が信号隠す、京都市 - 大阪ニュース
2007年5月2日

2日午前8時半ごろ、京都市下京区函谷鉾町の交差点で、信号機に大量のミツバチが群がっているのを通行人の男性が発見。「青色が見えにくい」と京都府警五条署に通報した。

 現場は銀行などが並ぶ京都市中心部のオフィス街で、同署は保健所に連絡。業者が午前11時すぎから約10分間、掃除機でミツバチを吸い込む駆除作業をし、その間、同署は道路の片側車線を通行止めにした。

 ミツバチは信号の青、赤、黄色のうち青色だけに群がり、最も多いときは上から3分の2ぐらいが隠れた。

 大阪府箕面市の府営箕面公園昆虫館で研究する沢田義弘さんは「今の季節、ミツバチの集団で新しい女王バチが生まれると巣分かれする。信号機の覆いが雨よけになるので巣作りをしようとしたのではないか。ミツバチは赤い光がほとんど見えないので青い光の信号に集まった可能性がある」と話している。(共同)

分蜂の際に集団化したミツバチは、見た目には驚かされますが、攻撃性は 弱く、刺激を与えない限り、人を刺すことはないようです。「刺激しない 限り」というのは曲者で、周りに人間が集まって、がやがや騒ぎ出すと刺 激することになるのかもしれません。分蜂で集団化したミツバチをみかけ たら、そっとしておいて、しばらく様子を見るのが無難です。とはいって も、人通りが多い場所では、そっとしておくことが難しいでしょうし、専 門家に相談するのがよいでしょう。

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