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相変らずの緩さ加減 - 「超能力VS超魔術!!」

  • 2007-05-15 (Tue) 22:57
  • 社会

「超能力VS超魔術!!」というテレビV番組をみましたが,ずるい作りの番組 だなと思いました.

全盲のアメリカの少年が,口から音を発し,その反響音を聞き取ることで自分 と対象物の位置関係を把握する,という話は,興味深かったですし,人間の適 応能力というか,脳の可塑性ってすごいな,と見てました.

釈然としなかったのは,中国人女性による透視能力の実験です.こういうテレ ビ番組は,バラエティだと思って,ヘラヘラ笑いながら見るものかもしれませ んが,以下の番組情報欄にあるように,「実証」なんてことを言っているし, 番組の作り方自体も,超能力を実証しようと試みてますよ,という雰囲気を醸 し出そうとしているところに,後味の悪さを感じました.

さまざまな能力を持った超能力者がいるという中国からは、Mrマリックがか つて北京で出会ったという女性が登場する。彼女はスタジオで透視、テレパ シーなどの超能力を実証する。

上の番組情報欄では「実証する」と書いてありますが,番組内では,実証を試 みてるよという雰囲気を醸し出しているだけあって,大上段に振りかぶって, 実証するぞとは言い切っているような作りではなかったと思います.

それはそうで,論理的な思考ができる人が見れば,あれでは実証したことには ならないなと分かるようなことしか示していなかったので,あれで実証できま したとは誰も結論付けないでしょう.

しかし,実証しようという見せ掛けで番組を作るのは,姑息で,ずるい作り方 です.

透視実験は,透視能力をもつとされる中国人女性には見えないように,番組出 演者に紙に漢字を書いてもらって,紙を封印し,中国人女性がその漢字を透視 するというものでした.

こういう実験で超能力を実証したいのであれば,番組出演者が書いた漢字が中 国人女性には直接的,間接的に漏れないことを保証できるように,実験を計画 しなければなりません.ところが,非常に不思議なことに,実験が終了したと いう設定のカットでは,番組出演者の一人にインタビューして,「あなたは中 国人女性とは話していませんね」,「休憩時間にも,中国人女性に限らず,他 の誰にも自分の書いた漢字について話していませんね」といったことを尋ねて いました.

これをまともな実証実験であると考えるなら,そんなことを後からインタビュー しても,実験の有効性には何ら貢献しませんし,そもそも休憩時間には,漢字 を書いた出演者は他の誰とも話すことができないように,実験を計画すべきで しょう.

テレビ番組なのだから,そんなに厳密なことを言わなくてもいいんじゃないか という考え方もあると思いますが,それならば,実証するという雰囲気を醸し 出すような姑息な番組作りをしてはいけない.不思議なこともあるもんだとい うことに留めた番組作りはできるはず.

私は,透視能力なるものは決して存在しないと言いたいのではなく,実証する というなら,きちんと実証するように実験計画を組んでやってよ,ということ です.「発掘!あるある大事典」の捏造事件があったのに,ゆるさ加減は変わっ ていないように見えます.この程度までなら大丈夫だろうという気分があるの なら,甘いと言わざるを得ません.

実証とか検証といったことを決して言わないのであれば,ある程度楽しんで見 ることもできたのに,残念でした.

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