レセプションに関わる議論
Posted by Kensuke Hoshitani on 16 May 2007 at 2:09 am | Tagged as: レセプション, 占星術
占星術の技法についての専門的な話題を書きます。
伝統占星術では、レセプション(reception)という概念が重要な役割を果たします。Deborah HouldingのSkyscriptにWilliam Lilly のレセプションの用法について分かりやすくまとまった記事があるので、必読です。
Lilly’s Use of Reception in Horary By Deborah Houlding
これに関連して、William Lilly以前の占星家によるレセプションの捉え方を比較した記事がこちらで読めます。
A brief comparison of the use of reception by historical authors By Deborah Houlding
Deborah HouldingがSkyscriptサイトでレセプションの解説記事を書いたきっかけは、同じくSkyscript内のフォーラムで、レセプションについてのスレッドに活発に投稿があり、その中でレセプションについての誤解があるということを、Deborah Houldingを含めて、何人かの人たちが指摘したことがきかっけです。次のスレッドになります。
Skyscript.co.uk :: View topic – reception and essential dignities
このスレッドで、Deborah Houldingを含めて、何人かの人々が指摘したこととは、John Frawleyがレセプションと呼んで使っている技法は、William Lillyのレセプションの技法とも、他の伝統占星術の占星家が使ってきたレセプションの技法とも異なるものであり、John Frawleyのレセプションをもって伝統占星術のレセプションの技法と言うのはおかしいのではないかということでした。で、上に紹介したDeborah Houldingによるレセプションの解説記事にいたるわけです。ほら違うでしょと。
Deborah Houldingは、John Frawleyのレセプションの技法が効果がないとは決して言ってなくて、むしろJohn Frawleyによる別の方法(レセプションではない方法)としては認めています。彼女はフェアーな態度を心がけているので。
彼女の言いたいことは、伝統的な技法ではないものを、伝統を語る文脈で、さも伝統的な技法であるかのように提示するのは、誤解を生むということです。それは、John Frawley が現代占星術を批判してきた態度と矛盾しているだろうと。上のスレッドを読めば、内容は分かります。
私にとって疑問なのは、なぜFrawleyスクールの人々が、これに対して、見える場所で反論をしないのか、反論ができないのなら、そのことを認めないのか、ということです。私は、まだそれを見たことがありません。知っている人がいたら教えてください。上のスレッドでも、反論を試みた人はいましたが、尻すぼみでした。もっと議論をたたかわせるべきであろうと思います。自分達の主唱する核になる技法が批判にさらされているのであれば、それをディフェンスするのは当然です。
私は、John Frawleyという占星家を尊敬していますし、彼がレセプションと呼ぶところの技法は有用な技法であると考えています。しかし、私も、彼の技法はレセプションとは呼ぶべきではないと考えます。レセプションではなく、ディスポジションのFrawley流の独特な使い方と捉えるほうが自然です。また、そう捉えることで、彼がレセプションと呼ぶ技法を伝統の中に位置づけることは可能であると見ています。それを具体的な議論として構成すべきは、JohnFrawley 自身か、その考えを受け継ぐ人たちの役割です。そのためには、異なる意見の持ち主や批判者に相対することが必要です。
2 Responses to “レセプションに関わる議論”
遅ればせながら、私はFrawleyスクールの生徒の一人ですが、Frawley先生から教えられた、彼が『レセプション』と呼ぶ解釈方法については、自分試してきた限りでは、かなり効果があることを今までずっと確認してきました。
でも、たしかに『Frawley先生のレセプションの効果』という意味ではなく、これを『【伝統占星術のレセプション】と位置づけるか否か』という問題は、多くの方のご指摘の通り、非常に大きな問題だといえるのではないかと思います。
しかしながら、誠に恥ずかしながら、『Frawleyのレセプションは、【伝統占星術のレセプション】なのか否か』という問題が、自分にとってはあまりにも大きすぎるため、yesなのかnoなのか、どちらの考え方に傾くにせよ、それに関して明確な理由を伴わせる形で、なんらかの発言が明確にできるほど、伝統占星術自体のレセプションへの理解が及んでいない状況です。
不肖ながら、Frawleyスクールの一員として、これに関しては、いずれ何らかの形で発言しなければならないだろうことは自覚しています。ですが、上記のような理由で、今まで私は人目に触れる形か否かに関わらず意見を表明したことがないどころか、意見を持てるというところにさえ達してさえおりませんでした。
いつになるのか、正直なところ、まだ時期が見えて来ないのですが、反論するにせよ、認めるにせよ、自分の意見が定まったところで、人様から見える場所で、はっきりとこの問題について発言するつもりでおります。
ふわふわ猫さん,
正確に読んでいただいて,ありがとうございます.
私も,フローリ(敬称略)流のレセプション技法が役立つことは認めます. 個人的には,ディスポジターの一つの使い方と捉えると,すっきりすると考えています.
あまり重く捉えすぎず,気長に考えてみてください.考えることが楽しくないと意味がないですし. 楽しみにしています.